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2011年02月26日

TPPによる市内農業などへの影響に対する考え

全会派の代表質疑が終わりました。
その中で国のTPP(環太平洋連携協定)参加による市内農業への影響について答弁し、一部新聞に掲載されましたのでご紹介します。

農水省の算出法により2006年度の農業算出額で試算するとコメや落花生など7品目の農業生産額が23億6100万円減少することになり、市内農業の総産出額109億円の21.7%を占めることになります。

ただし、あくまで「農水省の算出法に基づく試算によると」ということです。
例えばこの試算ではコメは90%も生産量が減少することになっています。その試算の考え方は「新潟産コシヒカリ、有機米などこだわり米を除いて外国産米に置き換わる」ということだそうです。

本当にそうでしょうか?
日本人にとって米は値段だけで判断するものではなく、味も含めた信頼性の中で購入されるものです。確かに業務用での利用や安価なもので良いと考える人の利用も想定できますが、少なくとも90%も置き換わるという想定は日本人の米に対する気持ちからかけ離れた条件設定のような気がします。
他にも例えば牛乳・乳製品では56%の減少率となっていますが、千葉市の場合は牛乳が殆どを占めており、こちらは業務用牛乳で幾分入れ替わるにしてもここまでの影響を受けることは想定できません。

コメと乳製品の比率を半分にするだけで千葉市の影響額は半分以下となります。
正直、この試算は精微な分析を行った上での試算とは言いがたいところがありますが、この数字を農水省も大々的に公表し、マスコミも詳しい解説や分析が不十分なまま報道し、そして農業団体は当然この数字もよりどころにTPPに対する反対活動を行い、国民もこの数字をもとにTPPに対するメリットデメリットを考えてしまっている現状に私は危惧を覚えています。

もちろん、日本にとって農業は決して軽視して良いものではなく、TPP参加にあたっては農業関係者の所得を確保するための対策を取ることも大事ですし、農業団体が慎重な対応を求めることも当然です。千葉市でも後継者育成や新規就農支援など、あらゆる対策を取っているつもりです。
しかし、同時に我が国がここまでの豊かさを享受できているのは農業というよりは工業を中心とした輸出産業によるところが大きいことは誰一人否定できないはずです。そして、人口減少に突入した日本の状況や、新興国を初めとした諸外国の経済成長によってその地位は脅かされ、このままでは我が国の基幹産業が崩壊し始めるところまで来ているわけです。

10年20年前の幸せな状況はもはや過ぎ去りつつあり、急速に変化する世界情勢の中で我が国がどのように国益を維持していくべきなのか、正しいデータと現状分析の元でTPPに対して議論をすべきです。
FTAを始め、こうした諸外国との貿易関係の戦略について、輸出に活路を求めざるを得ない日本が真剣に国民的議論をしてこなかったことについて、私自身も含め大いに反省をしなければなりません。
posted by 熊谷俊人 at 12:12| Comment(8) | TrackBack(0) | 国や県の制度など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
TPPを導入すると、恐ろしい結果が待っていると言わんばかりの報道を聞いていると、恐怖を感じていましたが、「こだわり米を除いて外国産米に置き換わる」という前提条件を見ていると「そんなわけがない!!」と思います。
私は、多少高くても県内産(だめなら国内産)の物を買っています。
Posted by 田舎者 at 2011年02月26日 15:31
TPPについての、農水省・JA関係の資料は極端だと思います。今までの農水は、農業を育てることはせずに、JAはじめ自分たちの立場を守るためだけに励んできたように思えますが。市民は、行政が考えているほどバカじゃないですよ。平均年齢66歳の農業人口の行く末も考えられないのであれば、農水省・JAは直ちに解体して、新たに出発した方がベストと思います。
Posted by 朝日が丘・下之薗 at 2011年02月26日 19:12
お米が美味しいと、おかずは1品で良い。
多古米が好きで常用している。外米が安く流通しても変えない。市長の観かたは合っている。
Posted by 稲毛区:草間 at 2011年02月26日 20:14
大規模店舗の進出と競争の果て、そしてシャッター街に、TTPで同様の現象は起きないのでしょうか、隣町に買出しにいくのも大変なのに、最低限自立できない国に何の交渉権も無いと思う。
Posted by おばかさん at 2011年02月27日 21:05
農水省の試算が大いに胡散臭いのは同意しますが、上げ足を取るようですが「農業団体はこの数字をよりどころにTPPに対する反対活動を行っている」でしょうか。反対の理由には、もっと本質的なものがあると思います。

「国民もこの数字をもとにTPPに対するメリットデメリットを考えてしまっている」でしょうか。私には本件についての議論そのものが無さ過ぎる、熟慮されていないと感じています。

TPPを飲めば「新興国を初めとした諸外国の経済成長によって日本の地位が脅かされ」ることはなくなり「我が国の基幹産業が崩壊」することは無くなるでしょうか。

米国が刹那的に我が国の農産市場を開放せよ、と言ってみただけではないでしょうか。そして、この世界恐慌前夜第二幕で、既にそれどころではない状況が現出せんとしているのではないでしょうか。

千葉市の農業に対して、TPPは確かにあまり影響しないでしょう。これは同意します。
Posted by yokuya at 2011年02月27日 21:53
農業団体の試算が自分たちにとって都合良く導かれているのはその通りでしょうが、海外産の低価格商品を目の前にすると多くの消費者は値段の安さに負けて国産は買わないでしょうね。
たとえ、いまは「国内産を買う」と強弁する人出も。

別の例では、地元個人商店を利用しないでしょう。
外部資本のロードサイドSC頼りでしょう。
若い人だけでなく、世の中酸いも甘いも知ってるはずの老人までもSC頼り・・。値段には勝てない。


かつて米不作でタイ米が出回ったときがありました。当時わたしは学生で金に余裕はありませんでしたが、一度タイ米を口にしてからは国産に戻しました。当時のタイ米は味も食感も最悪でしたから。
でも、今後は違うでしょう。過去の失敗に習って、輸入商社も不味い外米は輸入しないでしょう。ただ、いまは非正規雇用が30%を超える世の中、ますます低価格米を買う下地が出来ていますよ。
Posted by お名前 at 2011年02月28日 03:07
低価格米は、おいしくない。米の需要が減る。価格がさらにやすくなる。悪循環ですね。最近少し値が張りましたがやはりおいしいお米(食べ比べるとよりはっきりします。)はぜんぜん違いました。子供のときにインディカ米で育った私には最近までわからなったです。小学校の給食には是非一番美味しい千葉産米を値段にこだわらず子供たちに食べさせてください。食は文化です。
Posted by ガネイシャ at 2011年02月28日 13:15
TPP参加による千葉県内農業への影響は少し懸念しますが、農水省の算出法による数字には偏った意図が伺えます。
開国には慎重さが伴いますし、コメと乳製品の比率を半分にした場合の千葉市の影響額が半分以下であれば、やや安心して参加の意義を考えてまた、市の後継者育成や新規就農支援対策との農業全体に対する相乗効果、経済成長を遂げている諸外国との関係の中で如何に国益が維持されるべきか有効な側面であると受け取れます。
今以上に海外産の安価な食品が流通した時の食の安全性の確保に関してはまだ疑問を感じますが、基幹産業の崩壊は避けたいところです。
Posted by じゅん at 2011年03月02日 01:19
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