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2011年08月24日

平成22年度決算で見える財政健全化の状況

平成22年度の決算を発表しました。

実質公債費比率は21.1%⇒21.4%に、
将来負担比率は306.4%⇒285.3%に、
連結実質赤字比率は0.44%⇒2.87%に、
市債残高は一般会計で7316億円(83億円増)、全会計で1兆814億円(28億円増)、
となりました。

実質公債費比率は分かりやすく言うと収入に占める借金返済の割合ですから、過去に大量に発行した市債の返済額に左右される以上、これはしばらくの期間上昇することは避けられません。この指標は予算繰りに直結する大事な数値ではあるのですが、過去の財政運営の影響を大きく受けるため、今の市政の財政運営が健全かどうかを判断しづらいという点を理解する必要があります。
政令市で次に高かった横浜市が中田市政時代に健全化を進めたこともあり、横浜市の実質公債費比率は今着実に下がっているので、しばらくは千葉市が政令市ワースト1位でしょう。
ただ、脱・財政危機宣言以降、新たな市債発行を抑制しているほか、市債管理基金からの借り入れや都市整備公社を活用した債務負担行為という財政手法を極力取らないようにしています。その結果、平成22年3月に策定した財政健全化プランでは平成22年度決算で実質公債費比率は23%近くに達すると見込んでいましたが、それを下回る数値で推移している状況です。

そして、一番重視すべきは将来負担比率です。
これは将来へのツケがどの程度残っているかを一番分かりやすく示す指標で、この数値が順調に下がっているかどうかが今後の財政健全化の進み具合を把握して頂くには一番良いと思います。
平成22年度決算では20ポイント以上の大幅改善となっており、改善幅で言えば政令市でもトップクラスです。今の財政健全化路線を着実に進めていけば、今後もこの将来負担比率は着実に減少をしていくことが確実で、これはあと数年経てば政令市ワースト1位を返上することも不可能ではありません。ちなみに財政健全化プランでは平成25年度で270%以下を目標にしていますが、これは平成23年か24年で前倒し達成が見込めます。

市債残高についてですが、21年度に初めて残高が減少し、22年度で若干増加しています。
ただし、これは土地開発公社を解散するために発行した第3セクター改革推進債を125億円発行した関係で増加したものであり、見えない債務だったものを市債として見える形にしただけですから、この分を除けば実質的には減少と考えて頂いて良いと思います。
むしろ、土地開発公社の解散によって市債よりも高い金利を金融機関に払う必要が無くなったこと、公社が塩漬けにしていた土地の活用が進むことを考えると財政健全化に大いに資する取り組みです。

最後に連結実質赤字比率ですが、これは重く考えなければなりません。連結実質赤字比率は政令市で千葉市と京都市しか発生していません。
この数値は特別会計や企業会計の状況も含めた単年度の指標ですが、千葉市は国民健康保険事業の累積赤字の割合が政令市で一番悪いので、その赤字をその他会計で埋めることができず、赤字になっているものです。
国民健康保険事業は制度的な問題があってどう頑張っても赤字になってしまうのですが、千葉市も含めどの市も一般会計から税金を投入して赤字を穴埋めしている状況です。しかし、千葉市の場合はリーマンショックによって税収が大幅に落ち込んだ平成21年度と平成22年度において、あまりの財政状況の悪化によって赤字補てんを殆ど行いませんでした。その結果、急激に累積赤字額が膨らみ、連結実質赤字比率が発生したということです。なお、平成23年度予算においては赤字補てんを計上することができています。

決算から見える千葉市の財政健全化の進捗としては、当初の狙い通り順調に進んでいる、しかし元々状況が厳しいのでまだまだ楽観できる状況ではない、今後もこの路線を続けていくことで少なくとも5年後には相当改善できることが見えてきた、といったところでしょうか。
posted by 熊谷俊人 at 11:57| Comment(4) | TrackBack(0) | 財政・予算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
財政健全化の兆しが数字にも表れ始めたことは、本当に評価されるべきことだと思います。
人を引きつける魅力ある都市になるために財政の健全化は必須条件になりますから、上っ面の改革に留まる事無く強固な足腰を鍛え上げていく必要があります。
Posted by 稲毛区民 at 2011年08月24日 18:51
五里霧中の財政不健全に、五年後と言えども好転の見込みが付くまでに改善されて嬉しい限りです。解決されるまでには、まだまだ長い年月が掛かりますが今後ともご指導をお願いします。
Posted by 稲毛区:草間 at 2011年08月25日 09:56
財政課健全化プランの目標が早期達成ができそうということで、うれしく思います。
早期達成がされるということで、目標の修正や健全化プランの見直しはされるのでしょうか?
また、国保会計や生活保護などの財政悪化要因に対してどのように対処していくのでしょうか?
Posted by 美浜 at 2011年08月26日 22:35
ご意見ありがとうございます。
まざまざ健全化は道半ばですので緩むことなく体質改善を進めていきます。
健全化プランの見直しは現在進めております。生保は既に昨年プロジェクトチームを結成し、その結論に基づいて今年度予算化した対策がいくつもあります。国保についても現在健全化計画を策定するべく庁内議論を進めています。
Posted by 熊谷俊人 at 2011年09月02日 06:10
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