
これは国税庁の現金領収書システムというもので、お店で現金で支払った際にこのシステムに共通番号か携帯電話番号を入力して手続きを行うことで国税庁にそのデータが行き、年末調整時に消費に関しての還付を受けられるというものです(共通番号ではなく携帯電話番号を入力した場合は携帯電話会社のサーバで携帯電話番号と契約時に確認している共通番号を自動的に変換して国税庁に送信されます。)。
なぜこのようなシステムが存在するのかというと、一言で言うと脱税防止のためです。
日本でもそうですが、中小事業者の所得の捕捉というのは難しく、税務署が相当な人員を割いてチェックをしています。韓国では所得を補足するための仕組み作りに力を入れており、消費者側から全てのお金の流れを申告してもらうことで事業者側の所得の捕捉をするという狙いがあります。そのため、年末調整で消費に関して還付をつけることで消費者側のインセンティブを設けて申告を促しています。
この仕組みをさらに向上させるために、韓国政府はクレジットカードの使用も推奨しているようです(履歴が完全に残るため)。さらに補足しづらい現金の流通を把握するために現金領収書システムが設けられています。
利用者からすれば都度データが国税に送られるため、年末にレシートを整理して年末調整をする必要が無く、政府から見ても消費者・店舗両方の所得の流れが把握できるほか、最初からデータとして送信され、システムで自動処理されるため人件費の大幅な削減につながります。
なお、利用する事業者には税額を優遇する措置が設けられているそうですが、設置しているにも関わらず消費者の利用を拒否する事業者があった場合は消費者から告発が可能で報奨金も出るとのこと。
韓国は様々な分野で告発制度が発達しており、駐車違反も市民から告発できるそうです。市民を活用して行政の効率化を図る取り組みということでしょう。
実際に韓国ではこのシステムの導入によってGDPの増加率以上に税収が増加したようです。
参考:国民への浸透・定着からインフラ整備まで 世界1位の韓国に学ぶ電子政府 成功の勘所
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