動物保護指導センターでは、
・犬の登録
・狂犬病の予防注射の促進
・しつけ方教室など、適性飼育の普及啓発
・犬、猫の引き取り
・負小動物の収容、治療
などを行っています。
飼い主が飼育を放棄するなどして指導センターに収容される犬・猫は相当数あり、特に近年は猫が毎年1,000頭を越えるような状況です。
犬の収容数は平成18年度は515頭ですが、平成22年度には292頭に減少。捨て犬や野犬は昔に比べて減ってきていると感じる方も多いと思いますが、実際に数字で見ても減少傾向が見て取れます。それに対して猫の収容数は平成18年度に1,269頭、平成22年度でも982頭と、依然として多い状況です。
なお、致死処分数は犬が平成18年度は266頭、平成22年度は38頭。猫は平成18年度は1,249頭、平成22年度は560頭と大幅に減少しています。
これは従来は収容している犬や猫は市民の希望者にのみ譲渡していたものを平成21年度からは動物愛護ボランティアにも譲渡するようになり、その方々が全国から引き取り主を探して頂いているため譲渡数が大幅に増えていることが大きな要因です。本当に有難いことだと思います。
なお、現在では致死処分の殆どは病死か衰弱死によるもので、よく皆さんが想像するような殺処分は殆どありません。乳飲み子のまま捨てられるケースなど、職員やボランティアのお世話の甲斐なく命を落とす犬や猫がこれだけいるということです。
飼い主が責任をもって飼育するということを今後も様々な機会を通じて訴えていくとともに、一人でも多くの引き取り主を探すことで致死処分頭数の削減につなげていきたいと思います。

収容スペースは一杯の状況です

幼い子の方が人気のため、成犬はどうしても引き取り主が見つけにくいとのこと
また、私たちは飼い主のいない猫による苦情や地域問題を解決するため、今年度から動物保護指導センターで飼い主のいない猫の不妊手術を開始しました。
これは大変な人気で8月で予算枠を超える申し込みが来ている状況で、獣医師会のご協力を頂きながら既に173匹の避妊手術を実施しています。この取り組みを続けることで不幸な猫たちを少しでも減らし、そして人と猫が共生できる住みよい街を作っていきたいと思います。

視察した時、まさに避妊手術が行われていました
今回の視察で改めて実感するのは動物愛護ボランティアの方々の献身的な活動の素晴らしさです。
先ほど紹介した引き取り主を全国から探すこと以外にも、収容している犬・猫のお世話や、タオルや餌などを大量にご寄付下さるなど、動物保護指導センターの活動の大きな支えとなっています。改めて感謝を申し上げたいと思います。
皆さま方も地域で飼い主のいない猫による問題が発生している場合には是非ご連絡を下さい。

引き取り先での幸せな写真が入り口に飾ってあります
⇒動物保護指導センター
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