市長査定を終えた現時点での状況について議会各会派の代表者に対して詳細説明をしました。各会派からは各事業に対する見解、力を入れている点、財政見通し、災害対策などのほか、予算以外ではJFEの事故に対しても質問・意見などを頂きました。
新年度は削減・見直しなどで多くの議論が交わされた平成22・23年度と少し異なり、新規事業などが多く打ち出されているため、複数の出席者から財政健全化路線を切り替えたのか、今後の財政に影響は与えないのか、などの意見を頂いたことが印象的です。
こうした懸念に対しては以前ブログでも紹介した通り、財政健全化プランに基づき歳入・歳出両面で徹底した見直しを進めてきた結果、将来のために必要な投資は実施できる環境が少しずつ整ってきている旨を説明しましたが、議会側の見識に敬意を表します。
市と議会は二元代表制の関係にありますが、市民を代表する立場である議会はどうしても市民・団体の声を背景に新規・拡充など財政出動を伴う要望・提案が多くなる傾向がどの自治体でもあります。
千葉市のように議会側から中長期の財政について釘を指す発言が出るということは、二元代表制に相応しい議会になってきている表れであり、大変心強く思います。こうした議会であるうちは二度と財政が危機的な状況に陥ることはないと確信します。
午後からは来客対応、政策協議、夜は各種団体の新年会に出席。いよいよ新年会のピークです。
ほとんどの市民の方は市県民税、国保料、子供の給食費等は普通に払っていると思います。しかし、僅かであっても不払い者が居ると拡大しやすいものです。
ブロークン・ウィンドウ現象とでも言うのでしょうか。普通に路上駐車されてるだけでは何も起こりませんが、一部の窓を破損させておくと皆が壊していくようになる現象です。悪貨が良貨を駆逐していくのです。
また現在の消費税法では、1,000万円以内の小規模経営者は、顧客から預かった消費税を払わなくても良い制度だとか聞きました。(間違っていたら指摘をお願い致します)
市県民税、国保料等の値上げの前に、不払い(滞納)を許さない「公平負担」の徹底をお願いします。そして、仮装離婚、仮装母子家庭、インチキ生活保護を許さない、現場確認の徹底をお願いいたします。出でよ!滞納監視Gメン!
滞納を許さず、市民に公平感を感じて頂くことは何より重要なことです。
税に関してはこの間かなり徴収率を向上させていますし、その他の料金でも上昇が見られます。新年度は給食費など細かい料金も徹底して徴収する体制を構築することとなっており、予算発表時に説明をさせて頂きます。
1/20日の読売で財政難で国保・介護の保険料の引き上げの記事が有りましたが一方的に引き上げは納得できない。少ない年金で生活を切り詰めてこれ以上我慢できない。千葉市の職員のレベルは全国でも飛びぬけて高く(800万)である。まずは見直しが先でそれからどうしても
なら仕方がない。市民生活の負担を少なくするのがトップ市長の務めである。頼みますよ
来年度は介護と国保を値上げせざるをえず、大変心苦しく思っています。私たちも値上げはしたくありません。新聞記事ではどうしても全容が見えないため、反発を受けてしまいます。
まず介護保険については制度上、介護サービス利用料を加入者によって割り戻して自動的に料金設定する制度となっています。高齢化で介護利用者が増えていますので、千葉市に限らず、どの市も来年度から料金が上がることになります。これは市職員の給与は関係ありません。
次に国保ですが、こちらも同様に加入者が使った医療費を加入者で割り戻すことが基本であり、職員の人件費は関係ありません。
ただし、こちらは一般会計から税金を投入して赤字を穴埋めするという方法が可能です。しかし、千葉市は他政令市の中で保険料は最下位クラス(安いということです)で、保険者の負担は一番軽い状態です。そのため、収支バランスは大きく崩れており、もし保険料の適切な値上げをしなければ、国保に加入していない人の税金で国保の赤字を穴埋めする比率が他市よりも高くなり、公平性に疑問が生じます。
「そんなこと言われても介護も国保も高すぎる」というご意見はわかります。私たちもこれ以上加入者が負担することは困難であり、制度の抜本的見直しが必要だと国に訴え続けています。
ちなみにそれは何を意味するかというと、消費税の引き上げによって公費の支出割合を増やすか、高齢者の窓口負担を引き上げるか、この選択肢しかありません。どの層がどの程度の負担をするか、少しずつ違いはあるものの、誰かが負担することに違いはありません。
それでも、私たちは少しでも保険料の上昇を抑えられるよう、市でできることを最大限行おうとしています。医療費の抑制、つまり、健康な人を増やそうと様々な施策を展開しています。
ジェネリック医薬品の使用を徹底することも重要です。今までも利用拡大に向けた呼びかけなどをしていましたが、今度はジェネリック医薬品を使えばいくら安くなるのか、一人ひとりの明細で具体的に示していくこととします。
なお、最後に申し上げますが、市職員の給与は現在月額給料を9〜2.5%カット、退職金も政令市唯一カットしており、さらには大幅な定数削減も行うなど、人件費削減に政令市の中でも一番取り組んでいる市が千葉市だということをご理解ください。
しかし、それと同時に引き上げの経緯についてもきちんと周知していただきたいです。
また無駄な支出の削減とその周知も。
たとえば生活保護。本当に困っていない人に支給され続けている気がします。
以前から適正化に向けてやっているとはおっしゃっていますが、何をやっているのか、その成果がさっぱり見えてこない。
ホームページを見ても1年以上も前から更新がないようですし。せめて大阪のように何をやっているのか成果がどの程度出ているのかも公表してほしいです。
経緯については様々な機会を捉えて説明していきます。
生活保護については既に各種施策を展開し、年間ベースで8000万円以上の削減効果が出ています。新年度もさらに追加施策を実施する予定であり、1円でも削減できるよう取り組みます。市ホームページにも適宜状況をアップしていきたいと思います。
財政再建のためやむをえないとは言え、職員には申し訳ないと思っています。そして、職員のモチベーション、優秀な新入職員の確保と両立できるよう努めなければいけません。