前回は自由討議でしたが、今回はテーマを「ガバメント2.0」「ICTを活用した行政と市民の関係、情報共有」について参加者同士で意見交換。その結果、かなり熱い、有意義な議論となり、私にとっても非常に気づきを得た対話会となりました。
私から冒頭に4月1日のクローズアップ現代で放送されたガバメント2.0について説明。NHKのページにサマリーが掲載されていますのでご覧下さい。
(主な議論)
・落書きなどを通報する人と、対処する人が別というところが気になる。市民活動には当事者意識が必要であり、地域で完結することが望ましい。発見と対処は同じ市民・地域が行うべきでは
・自分が街の異常を報告できる、というだけでも大きいこと。必ず当事者意識は芽生えてくる
・今は若者を中心に社会との関わりが少ないが、何かしたいという気持ちは持っている。Iを社会に役立てる機会が少ない
・確かに自治会のように地域の問題を地域自身で解決していくことが基本。しかし、地縁団体に属さない人は地域で縛られることに抵抗を感じる。対処してくれる住民は実際の自治会の範囲よりも広い範囲で行動することが予測されることを考慮すると、地域内で完結する前提では広がらない可能性がある
・ニコ生などを見ていても地震の時に報告や安否呼びかけが行われるなど、社会や地域への意識はある。緩やかな横のつながりを求めている。その意識を向ける口があるかどうかだ
・行政や誰かが組織化しようとしてもダメ。自発的組織が大事な点で、ポイント制なども面白い
・このシステムだけで完結せずに他の既存のメディアと連動させることで注目を集めるべき。ニコニコ大会議などで高い実績を出した人を表彰するなど
・ITをやっていない人への配慮が必要ではないか
・このシステムが使えず、かつ地域貢献したいという人は既に何らかの地域活動に参加しているのではないか。少なくともこのシステムが使えないことによる不満は出ないのでは
・あくまでプラスアルファの仕掛けなので、他の既存の方法を用意することで良いのでは
・PTAなどが学校周辺のハザードマップなどを作っているが紙なので関係者にしか広がっていない。こうした既存のコンテンツを取り込んでいくと良いのでは
・小学校の子どもたちの情報の授業でやってみると良い。今の情報の授業はあまり実用的ではないが、実際に街を自分で探検し、その結果をシステムに投入することで街との関わりや意識も芽生え、ICTへの理解や活用についても理解が深まる
・自分で修繕した場合のコストはどうなるのか⇒(私から)基本は市が負担、もしくは機材等を貸与。ここは詳細に詰めていかなければいけない
・処理をした人の評価が他でも活用できると面白い。Twitterなど多くは匿名だが、こうした街づくりに積極的に参加していることが認定されると一定の信頼が得られる
・大災害の時にTwitterなどで様々なデマが流れるが、普段しっかりとした報告をしてきた人、処理をしている人だということが認定できていれば、その人たちの情報には一定の信頼ができ、デマの拡大防止にもつながるのではないか。街への貢献の積み上げを第三者に証明することで面白いことができる
・海外ではオンラインエデュケーションとその履歴を公開する仕掛けがある。資格や講習を受けたことを証明することで「こういうことができる人」ということが第三者にも分かる
・在勤の場所で貢献できる仕掛けを。市民だけでなく在勤の人にも範囲を広げて欲しい。大学との連携も重要
・市立高校出身だが教育だよりが配られても多くは読んでいない。自分の興味の無い話や写真が多く、Twitterのアカウントを紹介するなど、高校生や若い世代に合わせた情報の発信が必要
・今の行政の広報は市民が見たいもの、ではなく、市が見せたいもの。見たいものが見られる広報を
・小学校は担任が全ての授業をすることが基本だが、ITの授業は無理ではないか。正直本当に大事なことを教えられていない気がする。各校に専門の人間の配置が必要
・(この後、学校のIT教育に対する提言、不満など)
・市のWebは公式の情報やデータが掲載され、正確性が担保されていれば良い。それを有志が見やすくするアプリを作ったり、知らせたいと思った情報を逐次発信していくという役割分担が良い
・公式ハッシュタグを作り、行政も市民もそこに情報を発信する、もしくは尋ねるという仕掛けが面白い
・行政への提案についてはその後どう反映されたのか、プロセス管理も重要
・それを行政が管理するのも主体的ではないので、市民自身が考えていく
・人口データが統計情報で掲載されているが、非常に加工しづらい。もう少し実用的な配置にして、csvファイルなどでダウンロードできるようにして欲しい