まずは平成27年度予算案についてご紹介をしていきます。
・一般会計:3,902億円(前年度比 149億円増 4.0%増)
・特別会計:4,659億3,400万円(前年度比 424億7,300万円増 10.0%増)
・合計:8,561億3,400万円(前年度比 573億7,300万円増 7.2%増)
臨時福祉給付金や子ども子育て支援給付などの国の事業や液状化対策といった財源の多くが国負担であるものが多く、これに加えて社会保障費の増大もあり、予算規模は過去最大となりました。
ただ、財政規律が緩んだということはなく、財政健全化を堅持することを第一方針として編成し、市債の発行などは第2期財政健全化プランに沿って発行抑制をしています。
市債残高は、
・一般会計:7,208億1,900万円→7,166億2,500万円(41億9,400万円減)
・全会計:1兆468億5,100万円→1兆382億6,700万円(85億8,400万円減)
となる見込みで、禁じ手である市債管理基金からの借り入れについても平成27年度末で5億円減少する見込みです。
財政健全化は着実に進んでいますが、借金返済のピークがまさに今であり、極めて厳しい状況であることに変わりはありません。高齢化に伴う社会保障費の増加傾向は今後もさらに進んでいくことが予想され、今後も業務の見直し等の歳出削減に取り組むととともに、歳入増に向けた経済産業施策を推進していきます。
内容としては、
・高齢者予算の組み替え(敬老祝い金→健康寿命の延伸や地域包括ケアシステム構築)
・保育所待機児童ゼロの継続に向けた積極的な保育所整備や子どもルームの対象年齢拡大などの子育て支援
・上記に加え、里親の普及促進や児童相談所の改修といった支援が必要な児童に対する施策充実
・宅地と道路の一体的な液状化対策などの防災対策の充実
・防犯街灯やトンネル灯のLED化など、コスト削減と環境対策の実現
・内部管理事務の見直しや上下水道一括徴収などコスト削減に資する大型案件
・千葉駅周辺の再開発や企業立地の促進等の都市経済施策
・区役所のワンストップ窓口の設置や駐輪場手続きの改善等、市民に時間を返す業務改善
・加曽利貝塚特別史跡化や動物公園の展示リニューアル
・千葉氏など、千葉市の地域資源を活かした都市アイデンティティの確立
などがあり、今までで最も多方面に意欲的な事業が盛り込まれた予算案ではないかと思います。
財政が厳しい中、簡単に予算をつけず数年にわたって議論と工夫を重ねてきたものも多く、平成26年度予算が「種まき予算」と呼ばれたことに対し、平成27年度は種が出た事業が「芽生え・成長する」予算案と言えるかもしれません。
次で主な各分野の詳細をご紹介します。