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2016年02月19日

平成28年度予算案(財政全体の状況)

平成28年度予算案を発表しました。
詳細について順次ご紹介をします。

まず予算規模です。
・一般会計:4004億円(前年度比102億円 2.6%増)
・特別会計:4368億2000万円(前年度比291億1400万円 6.2%減)
・合計:8372億2000万円(前年度比189億1400万円 2.2%減)

高齢化に伴い生活保護費等の社会保障関係が増加することと、企業立地等を積極的に行う中で制度融資を行っている関係で一般会計規模が増加しています。
後者は金額は大きく見えますが、税で実質的に負担している部分は利子部分なので数字と実態は少し異なります。また、制度融資に関しては企業立地支援を行った成長企業には積極的に融資を進める一方で、リーマンショック後運転資金にも多額の融資+利子補給を行ってきましたが、新年度から大幅に制度を見直し、成長企業や何か投資を行うような企業に絞り込んでいく方向になります。そこで節減した利子補給分の予算を新たな中小企業等の支援策に振り分けていきます。

市債は411億円発行し、市債残高は一般会計でH27:7,122億⇒H28:7,067億円と54億円減、全会計でH27:1兆329億⇒H28:1兆218億円と109億円の減と、就任以来の財政健全化路線は堅持しています。
また、市債管理基金から多額の借入れをしてきた点が千葉市財政の特徴ですが、厳しい収支の中でも5億円償還をして、借入残高は232億円となっています(この部分は少し専門的で市政記者の理解が不足しているのか、いくつかの新聞で間違い記事が散見されます)。
まだまだ残高が多く、早期にゼロにすることは困難ですが、借金返済のピークは過ぎつつありますので、何とか厳しい期間を耐えて、少し余裕が出てくる中で順次返済をしていきたいと思います。

同時に第2期財政健全化プランの中間見直し案も公表。
概ね順調に推移しており、実質公債費比率や市税徴収率などは上方修正することができています。詳しくは次回ご紹介します。

就任当初は本当に厳しい財政状況でした。千葉市の財政規模から考えると異常な借金返済額(少なく見積もっても毎年50〜100億円は公債費が多い)のため毎年の収支はかなり逼迫しており、初期は前年度に積んだ財政調整基金を殆ど取り崩す繰り返し、市債管理基金からも借入れを続ける状況。中期以降少しずつ改善し、今は財政調整基金も若干ではありますが残し、市債管理基金からも借り入れるのではなく僅かながら償還をすることができるようになってきています。この間の行政改革や事務の不断の見直しで確実にスリムな行政体になりつつあると言えます。
平成27年度決算が出ると、おそらくではありますが将来負担比率は政令市ワーストを返上できる可能性が高いです。もうしばらくすれば政令市最悪の状況は脱し、予算においてもいくぶんか余裕が生まれてくると思います。もちろん、厳しい状況には変わりはなく、健全化路線を堅持しながら将来への投資を進めていく必要があります。
posted by 熊谷俊人 at 06:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 財政・予算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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