浦安市を視察してきました。
松崎市長以下、市の幹部・職員の方々に丁寧に案内をして頂き、感謝申し上げます。
浦安市の被害状況はデータや写真などで把握はしていましたが、実際に見ると傷跡の深さを実感します。地震発生後1ヶ月以上が経過し、応急修繕は相当進んでいましたが、なお復旧に至っていない箇所も散見されます。
千葉市でも美浜区磯辺を中心に大きな被害を受けた地域がありますが、それと同等、もしくはそれ以上の被害を受けた地域が各所に存在すると感じました。
舞浜駅。TDLの15日開園に向けて急ピッチで修繕中とのこと
下水の接続管が外れています。その分、沈下したということです
公園にある耐震性貯水槽が無残な姿に
液状化によって噴出した土砂がうず高く積まれています
千葉市の場合は液状化の被害は美浜区が中心でしたから、他5区の人員を美浜区に集中投下して復旧活動・建物診断などにあたることができましたが、浦安市は広範囲に液状化が発生し、1,000人強の職員で対応しなければなりません。
松崎市長も対策本部で常時陣頭指揮を執っている状況で、職員の多くが復旧活動に従事し、今年は通常業務は殆ど前へ進められないだろう、とのこと。
特に土木などの技術系職員が少なく、当初は下水道の復旧活動などに支障があったようですが、東京都から200人もの技術系職員の応援があり、大いに助かったとのこと。私が聞いた時は60人だったのですが、その後「これはもっと応援が必要だ」とのことで最終的には200人体制になったそうで、東京都の規模の大きさを実感します。
東京都は都道府県機能とともに基礎自治体の機能も一部持つ極めて特殊な自治体ですから、このような技術系職員を抱えているので、他の都道府県では同じことは難しいはずです。
松崎市長とは建物被害を受けた方々への支援について、国・県の動向とそれを踏まえた市としての対応などについて意見交換をしました。
幹部の方々とは震災対応の反省や教訓を共有したほか、今後の県内市同士の連携についても話をさせて頂きました。東北の状況などを見ると都道府県と市の連携だけでなく、普段から県内市の横の連携を深めていく必要をさらに感じます。いつ何時、首都圏で大地震が起きるか分かりません。それへの備えを万全にするためにも連携を深めていきたいと思います。
いくつか印象に残った話としては、
・危機管理監に自衛隊OBが就任しており、自衛隊への要請が迅速に行えた
・エリアメール、お知らせメール(ちばし安全安心メールと同じ)、Twitterが活躍した
・ネットが使えない人への対応は課題。ケーブルネットは最大限に活用した
・ホテルなどに入浴サービスを提供してもらうよう市長が働きかけ、大いに意義があった
・以前、図上訓練を実施しており、その経験も役に立った
・簡易トイレなどで女性の方の意見にハっとさせられることが多く、女性の視点は大事と感じた
・ボランティアの受け入れには課題も見えた。社会福祉協議会のボランティアセンターは高齢の方も多く、長期間の活動には限界もある
・液状化になるエリアはハザードマップで示しており、実際予測どおりそのエリアが液状化したが、ここまでの液状化は想定していなかった