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・個人名を挙げての批判・誹謗中傷はご遠慮下さい
・個人的な陳情や要望には対応しません。担当や市長への手紙などをご利用下さい

2011年06月07日

6月補正予算の概要について

今回の議会で私たちが提案した議案は
・予算案 2件
・条例案 2件
・一般議案 2件
・専決処分 2件
ですが、そのうち災害復旧費などを盛り込んだ6月補正予算について少し説明します。

今回の補正予算には東日本大震災で被災された方々の生活再建支援や道路などのインフラ復旧費が盛り込まれ、総額96億円(一般会計:71.4億、特別会計:24.6億円)と6月補正予算としては過去最大規模となります。

主な中身としては

●被災者住宅再建支援:7.7億円
震災により被災した住宅の地盤復旧や補修などを行う際に最大100万円の補助を行います。
これは県の独自支援制度です。

●災害援護資金貸付:0.9憶円
震災により住宅被害を受けた世帯を対象に資金を貸付ます。
全壊で250万円、半壊で170万円。利率は無利子で連帯保証人がいない場合は年1.5%、貸付期間は13年で、そのうち据置期間が6年となっています。

●被災者住宅建築資金利子補給:1500万円(債務負担1.3憶円)
震災により被害を受けた住宅の建て替えや補修等のため金融機関からお金を借りた場合、その利子を市で負担をします。
利子補給率は年利2.0%以内、補給期間は5年で、限度額は100万円以上500万円以下です。

●災害見舞金:1600万円
震災により住宅の被害を受けた世帯に見舞金を支給します。
従来は災害救助法が適用され、国の生活再建支援法を受けられる世帯には見舞金を支給していませんでしたが、制度を変更し、国の支援制度+見舞金を受け取れることとしました。
全壊で5万円、半壊で3万円です。

●社会福祉施設や私立保育園の災害復旧助成:7700万円
震災により地盤沈下や壁などに損害を受けた施設の修繕費用を補助します。

●社会福祉施設等非常用自家発電機設置助成:5.7億円
計画停電の際、人工呼吸器など生命に直結する器具が必要な方々の問題が浮き彫りになりましたが、そうした入所者を有する施設等が非常用自家発電機を設置する場合、その費用を補助することとします。

●インフラ復旧:50億円
道路、橋梁、下水道の本格復旧に必要な費用です。
市民の方から「なんでここの復旧が進んでいないんですか?」と聞かれることがありますが、本格復旧には国の災害査定を受ける必要があることと、その査定を受けて発注する予算について議会の承認を得る必要があります。災害査定は順次行われており、今議会で承認されれば順次発注し、工事が進むこととなります。私たちも1日も早い復旧を実現するため、専門チームが美浜区役所に籠って災害査定の準備をしてきていますし、工事にあたっては入札制度を柔軟に運用し、最大2週間早まるよう特例措置も設けています。

●公共施設の復旧:16億円
学校、市営住宅、公園、スポーツ施設の本格復旧に必要な費用です。
花の美術館、花見川緑地、アクアリンクちば、ポートアリーナなども含まれます。

●庁舎等の復旧:1.8億円
本庁舎、区役所などの復旧に必要な費用です。

●太陽光発電設備設置助成:900万円
原発事故を受けて自然エネルギーへの関心が高まり、当初予算で用意していた太陽光発電への補助枠以上の申し込みがありました。千葉市としてもその動きに応えるため今回の補正で100件分上増しすることとします。

●緊急消防援助隊出動経費:9000万円
千葉市の消防部隊は地震発生後すぐに福島県などに緊急消防援助隊としてヘリコプターで飛び立ち、今も支援活動中で、その費用を計上しています。

●予備費:2億円
予算では災害などの突発的なものに対応するため予備費がありますが、今回の震災で速やかな復旧などを行うために予備費を取り崩して対応してきました。そのため、今回の補正で再度予備費を積みます。

●防災行政無線設備改修:2000万円
災害発生時にいくつかの市施設で非常時の防災行政無線が電波の関係で活用できない事象が発生しました。今後の災害に備えてアンテナなどの設置により、確実に通信を確保できるよう対処します。
posted by 熊谷俊人 at 11:22| Comment(2) | TrackBack(0) | 財政・予算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月09日

特別交付税の特例交付額が決定:千葉市は4億円

4月8日に平成23年度特別交付税の特例交付額が総務省で決定されました。
災害などによって臨時に交付されるもので、総額762億円、千葉市は4.1億円交付されます。

特徴としては災害救助法が適用された市町村への交付(704.4億円)のほか、被災地域に対して一定以上の応援を行った自治体への交付(57.8億円)がある点です。
この金額はあくまで第一次の交付ですから、被害状況の把握や復旧が遅れている自治体は今後更なる交付があるものと思われます。

速やかな財源措置によって被災地域の復旧が迅速に行われることを期待します。
posted by 熊谷俊人 at 23:00| Comment(1) | TrackBack(0) | 財政・予算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月26日

今回の震災による千葉市財政への影響

東北地方太平洋沖地震でライフライン(市管理)への被害は概算で約88億円も見込んでいます。
予算上の対応としては、

1.今年度中に早急に修繕などの対応が必要なもの ⇒ 既定予算で内部対応
2.避難者の受け入れなどに必要な災害救助費・職員の時間外手当 ⇒ 予備費充用
3.道路の応急工事や設計など大規模かつ早急に行う必要があるもの ⇒ 今年度の補正予算
4.復旧のための本格工事など期間が必要なもの ⇒ 来年度の補正予算

という考え方で財源を順次措置し、スピーディな復旧活動を行います。
3については25日付けで13億円の補正予算を専決処分で組みました。財源は災害復旧事業債が11億、財政調整基金の取り崩しが2億円です。

今後残りの復旧費用を来年度の補正予算で組むわけですが、財政健全化の取り組みには大きな影響は与えません。
今回の地震による被害は激甚災害の指定がなされ、その殆どが交付税措置や財政的補助が行われるため、実質公債費比率などの財政指標には大きな影響は出ません。

「これで千葉市は早期健全化団体に近づくのでは?」という声を頂きますが、今まで進めてきた財政健全化プランは今後も着実に推進していくことが可能です。
ただ、臨時財政対策債と同様、見た目の借金残高が増えてしまうことは事実です。
posted by 熊谷俊人 at 13:44| Comment(6) | TrackBack(0) | 財政・予算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月06日

マリンスタジアム基金の総額は1億1,120万円に

QVCマリンフィールド(旧マリンスタジアム、3月から名称変更です)の人工芝の張替えが終了しました。
これで12球団の本拠地球場の中では最新鋭の芝で選手にプレーしてもらうことになります。アグレッシブな守備でファンを沸かせてくれることを期待します。

●基金総額は1億1,120万円に
ちなみに2月末まで1万円以上寄附して頂いた方を対象に旧人工芝記念品の申し込みを受け付けていましたが、おかげさまで647件の申し込みを頂きました。
募金・寄付金の合計額もそれに伴い増加し、現在1億1,120万円ほどに達しています。クレジットカードの受付も途中から開始しましたが、200万円近くがクレジットでの寄附となっており、寄附手段の多様化も功を奏したのかもしれません。スタートトゥデイの前沢社長の1億円寄附を除いても1,000万円以上寄附を頂いたことになります。

●残った旧人工芝記念品は4/1から再申し込みを受付
座布団サイズ・バッター練習用マットサイズ・ピッチャー練習用マットサイズは応募多数のため抽選となりますが、手のひらサイズはまだ余りがあります。4月1日から再申し込みの受付を開始する予定ですので、応募し損なった方はお申し込み下さい。

今後はトイレの改修など、ファンから要望の高い球場施設の改修を計画的に行います。次のシーズンオフには女子トイレの改修が始まります。2年かけて改修し、次の2年間で男子トイレの改修を行います。
今後も球場などでファンの皆さまに基金の活用方針を明確に示しながら協力を求めていきたいと思います。

マリン基金のページはこちら

posted by 熊谷俊人 at 08:31| Comment(2) | TrackBack(0) | 財政・予算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月01日

産業振興財団と勤労者福祉サービスセンター合併

以前このブログでも説明しましたが、3月1日をもって千葉市産業振興財団と千葉市勤労者福祉サービスセンターが正式に合併しました。
中小企業(経営者・従業員)に対するサービスが一元化されるほか、人件費及び事務室関係経費の減少により年間約2,800万円の経費削減効果が生まれます。

今後も外郭団体の統廃合により機能強化を図るとともに、経費削減に努めていきたいと思います。
posted by 熊谷俊人 at 23:00| Comment(3) | TrackBack(0) | 財政・予算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月14日

平成23年度千葉市予算案の概要

新年度予算案を発表しましたので概要について説明を何回かに分けて行います。
予算案はこれから15日から開会する議会において審議・採決されますので、是非議会の議論にもご注目下さい。

<予算規模>
・一般会計 3,582億円(前年度比2.2%増)
・特別会計 3,684億3,700万円(前年度比0.5%減)
・合計 7,266億3,700万円(前年度比0.8%増)

●新年度予算は引き続き財政再建路線を堅持
予算規模は過去最大となっていますが、これは子ども手当の増額(前年度比53億円増の230億円)、生活保護費の増(前年度比42.6億円増の281億円)、平成22年度は大幅な収支不足のため当初予算に一部計上できなかった退職手当を平成23年度は当初予算に計上できたことによる影響(前年度比22.5憶円増の79億円)、同じく平成22年度当初予算に一部計上できなかった国民健康保険事業会計への繰出金を平成23年度は当初予算に計上できたことによる影響(前年度比17億円増の62億円)によるもので、実質的には脱・財政危機宣言に基づき前年度に引き続いての緊縮予算となっています。

●市債残高は一般会計で77億円、全会計で128億円減ります
市債発行額は前年度比74.7憶円減の370億円で、市債残高は当初予算ベースでは一般会計で前年度比77億円減の7,314億円、全会計では128億円減の1兆798億円となります。市債残高については財政健全化プランに基づき、今後も着実に減少させていきます。
なお、千葉市土地開発公社を平成22年度末で解散させるため、第3セクター等改革推進債を100億円以上発行する関係で市債残高は平成22年度は平成21年度に比べると増えています。一時的に市債残高が増加することになったとしても土地開発公社の早期解散によって中長期的に何十億円もの負担軽減となるため断行しました。

●将来負担比率は改善するも実質公債費比率とともに依然危険水域
財政再建路線を進めていますので、将来負担比率も低減していきますが、依然300%を超え、政令市や中核市の中でも最下位である状況は変わりません。政令市最下位を返上するには少なくとも10年以上の年月が必要でしょう。
実質公債費比率は過去の積極財政時代に発行した市債を返済するピークが始まっていますので今後も数値は上昇し、早期健全化基準の25%に近付いていきます(もちろん政令市最下位です)。過去を消すことはできない以上、上昇傾向を止めることはできませんが、私たちは財政再建を進めることで上昇カーブを何とか抑制しようと頑張っています。今のところ取り組みは順調に進んでおり、財政健全化プランよりも良い方向で推移しています。

●光が見えてきた"午前6時の予算"
依然として政令市最悪レベルの財政状況ではありますが、市債残高の減少も含め、財政再建路線を順調に歩むことができています。平成22年度予算は過去最大の300億円以上の収支不足に直面し、真っ暗の中で何とか組み上げた予算でしたが、新年度予算は脱・財政危機宣言に基づく様々な対策が功を奏しつつあり、幾分光が見える中での予算編成となりました。
まだ陽が完全に射しているわけではありませんが、もう少し頑張れば…という意味では午前6時頃の予算と言えるのではないでしょうか。舵取りを誤らずに財政再建路線を堅持しながら明日に向かっていく必要があります。

なお、詳細は千葉市ホームページに掲載しています。予算編成方針・予算編成過程も含め、ここまで掲載・公開している市はあまり無いと思いますので、是非ご覧ください。

平成23年度 当初予算(案)について

posted by 熊谷俊人 at 12:05| Comment(5) | TrackBack(0) | 財政・予算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月04日

税の千消千産を進めましょう!

今日は2月1日付けの市政だよりの私のメッセージを紹介させて頂きます。
以前からこのブログでも紹介しているものをより分かりやすくまとめたもので結構反響を頂いており、なかには他の市長さんから「このネタ使わせてもらっていいですか?」という話まで頂きました。是非市民の皆さまにも知って頂ければと思います。

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今回は税についてのお話です。
 
 市では、税収を増やすため、企業誘致などの経済政策を進めていますが、昨年末にはマリンスタジアムの命名権を10年間で27億5,000万円で売却する合意に成功したほか、職員の給与明細に広告を募集するなど、市施設や印刷物での広告収入の確保などにも全力を挙げています。

 私たち市役所も全力を挙げていますが、市民の皆さんも市の収入アップ作戦に参加することができます。それが“税の千消千産”です。

 同じ物を買ったとしても、千葉市で買う場合とそれ以外の地域で買う場合では、千葉市に納められる税金の額が変わってきます。例えば、1万円の商品を買った場合、消費税だけでも千葉市で買った場合は50円の収入アップにつながります。仮に96万人の市民一人ひとりが他の地域でのお買い物のうち1万円分を千葉市に変えた場合、4,800万円の収入アップにつながります。ほかにも、法人市民税などの増収にもつながります。

 また、たばこ税は購入した地域に納められますので、市外の勤務先で買うよりも千葉市で買った方が1箱(410円の場合)あたり92.36円、千葉市の収入アップにつながります。平成21年度のたばこ税収は60億円ですから、1%増えるだけでも6,000万円の税収が増える計算になります。

 このほかにも、税金を納める方法を変えるだけで、収入アップと同じような効果があります。実は、銀行やコンビニなどの窓口で支払うよりも口座振替で納付した方が、市の経費が毎年1通あたり110円削減できます。仮に窓口納付をしている人(27万5,000人)が全て口座振替で納付した場合、年間3,000万円の経費が削減でき、督促や滞納処分に関わる経費と合わせると1億円分、新たに市民サービスに回すことができます

 いかがでしょうか。

 お金を使う、納める際に“税の千消千産”を意識していただくだけで千葉市の収入アップにつながり、そのアップ分がそのまま市民サービスとして返って来ることがおわかりいただけるかと思います。財政健全化のためにも市民全員で賢い税金のやり繰りをしていきましょう!
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posted by 熊谷俊人 at 07:12| Comment(11) | TrackBack(0) | 財政・予算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月18日

職員の給与明細への広告掲載がスタート

今日と明日、市長復活査定を行います。
これは市長査定時に予算要望に対して保留・減額・ゼロ査定を受けた事業などについて復活を所管が求めてくるものを査定するものです。一つひとつ所管から必要性をヒアリングし、慎重に判断をしていきます。

話題を変えて。
以前NHKや新聞などでも報道して頂きましたが、千葉市では歳入確保の一環として職員の給与明細に広告を掲載する取り組みを開始しました。募集をしたところ、早速手を挙げて頂いた業者がありまして、私の給与明細にも広告が掲載されています。
金額的には大きいものではありませんが、常に収入を確保するんだという意識を持つことが大事です。マリンスタジアムのネーミングライツ、市民便利帳の協働発行、区役所などでのデジタルサイネージなど、様々な収入確保の取り組みが続いています。
posted by 熊谷俊人 at 23:00| Comment(5) | TrackBack(0) | 財政・予算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月11日

市長査定終了

この日は市長査定の最終日。3日間に及ぶ査定は予定通り終了しました。
査定の中で保留扱いとなった事業などを含め、今後復活査定を行うことになりますが、着実な財政健全化ときめ細かな福祉サービスを両立する予算が組めそうです。今回の予算編成において、重要課題について事前に十分時間をかけて検討してきたことも功を奏しています。

今後は議会各会派への説明と意見交換、復活査定を経て確定となります。
詳細な内容については来月10日の記者会見にて明らかにしますので今しばらくお待ちください。
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2011年01月06日

平成23年度予算:市長査定スタート

いよいよ新年度予算の市長査定が始まりました。
昨年に財政局長の査定まで進み、この日から来週火曜日まで3日間私が査定を行います。

昨年の市長査定は大幅な収支不足に直面し、凍結・中止・削減・見直しといった、胃が痛い決断を何度もしなければいけませんでした。
今年は税収が幾分か回復しているほか、今までの事業見直しなどの行財政改革の効果などもあり、昨年に比べれば見通しのある予算編成になっています。とは言いながら、厳しい状況が続くことには変わりありませんし、次の平成24年度の予算が厳しくなることが予想されていますので、今から少しでも切り詰めて次の予算を楽にしなければなりません。

年末年始である程度資料は読み込んでいますが、さらにじっくり状況を確認し、一つひとつ判断をしていきたいと思います。
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2010年12月01日

口座振替加入キャンペーン実施中!

この日は朝から市税と公共料金の口座振替キャンペーン用の音声収録。
今月から来年1月末にかけて新規に市税または公共料金の口座振替を申し込まれた方のなかから、抽選で素敵な賞品(ギフトカード3万円×3名、クオカード500円×1,000名)が当たります。口座振替は納める側にとっても便利なほか、市にとっても納税コストの縮減につながり、縮減したコストを他の市民サービスに活用することができます。この機会に周りの方にも是非口座振替を勧めて下さい!

詳しくはこちらをご覧ください

その後、政策協議と来客対応を経て、ホテルニューオータニ幕張で行われたQVCジャパンの新社屋建設地鎮祭後のレセプションに出席。
QVCジャパンはテレビ通販大手で今年私も本社を訪問しました。今の本社があるワールドビジネスガーデン向かいの駐車場に2012年末完成を目途に新社屋を建設します。スタジオ見学スペースを始め様々な機能を持つ新社屋建設により、QVCジャパンの業績がさらに向上すること、幕張新都心の新たなランドマークができることによる活性化などを大いに期待しています。

午後からは社団法人こども環境学会との包括的な連携協定締結式
こども環境学会の方々には既に千葉市の子ども参画事業(こどもの力ワークショップ・フォーラムなど)で多くの助言や支援を頂いていますが、今回正式に協定を結ぶことで、千葉市の各種子ども施策との連携が深まることが期待されます。協定期間である3年の間に子どもの視点に立った子どもに適した街づくりを進める上で、どのような指標を設定すべきか研究し、数値目標も伴う中期的な計画を立案できればと考えています。

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その後は各種政策協議、夕方から千葉東青色申告会の懇親会に出席。
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2010年10月29日

予算編成に向けての各会派との意見交換

ランチミーティングの後は正副議長・各会派の代表者をお招きし、来年度予算編成の方針などについて説明し、意見交換。

従来はある程度予算の骨格が定まってくる年明けに行っていたのですが、厳しい財政状況の中で毎年度様々な事業の見直し・縮小・廃止が今後は見込まれます。昨年度は時間が無かったため予算編成の最終段階で事業見直しの方針が固まりましたが、予算に関係する各種団体や議会側から「説明不足」「急過ぎる」というご批判も頂きました。
今年度はその反省に立ち、夏の段階から中長期的に見直しを要する事業について所管とともに見直し方針を議論してきました。その方針がある程度固まってきたことを受け、収支不足の状況も含めて出来る限り早い段階で方針説明をすることとしました。このタイミングであれば12月議会の代表質問(主に来年度予算編成に向けた会派の意見提案や質疑)にも間に合いますので、議会側も十分な検討時間が持てるようになり、より政策議論が深まると思います。

なお、来年度予算では現時点で135億円の収支不足が見込まれています。
今年度はこの時点で300億円以上の収支不足が発生していましたのでそれに比べればマシですが、今年度で既に人件費の削減も含め徹底的な費用削減を行っていることを考えると、予算を切り詰める余地が無くなりつつある中での収支不足ということで厳しい状況です。国の補正予算の活用、市有地の売却など様々な工夫をしてこの収支不足を埋めなければなりません。
また、今回は未来を見据えた地域活力推進に向けた特別枠を用意します。事業の見直しなどで縮小均衡とならないよう、将来に必要な投資はこの特別枠なども活用しながら積極的に行っていきたいと思います。

意見交換では各会派から様々な意見を頂きました。
今後も二元代表制の両輪として、課題認識・情報を共有した上で議論を戦わせ、より市民にとって納得される予算の使い方を模索していきたいと思います。

その後は各種政策協議。
合わせて千葉県市長会の職員表彰についても協議。千葉県市長会で各市の職員を表彰し、県知事・市長と記念撮影・懇談などを行っていますが、今まで千葉市は翌年に定年退職する局部長級を表彰の対象としていました。それだけでは対象に偏りがあるので見直しを指示していましたが、検討の結果、保育士や看護士、技術系など現場で頑張って頂いている職員からも表彰することとしました。
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2010年10月26日

首都圏県都市長懇話会、社会資本の維持管理

この日は朝から前橋市に移動して、第32回首都圏県都市長懇話会に出席。
これは首都圏の県庁所在地7市、群馬(前橋)・栃木(宇都宮)・茨城(水戸)・千葉(千葉)・埼玉(さいたま)・神奈川(横浜)・山梨(甲府)の市長が集まり、共通課題などについて意見交換する年に1度の会議です。

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今回のテーマは「社会資本の維持管理・更新と有効活用について」
人口増の時代に急ピッチで整備した公共施設や道路、公園、下水道などの社会インフラの老朽化が進んでおり、今後メンテナンス費用の増はもとより更新にかかる費用も莫大になります。新たに作る時代から守り維持していく時代に入りつつあり、行政もそれに対応した考え・制度が求められます。
千葉市でもこの時代の転換に対応するべく、様々な長寿命化計画を策定しつつありますが、他市の取り組みも伺うことができ、大変参考になりました。

・横浜市では「横浜市公共施設の保全・利活用基本方針」を定め、公共施設の課題と対策についてまとめています
・公共施設同士の機能統合による複合施設化や長期的対応として基金設置(東京都が既に莫大な基金設置済み)も検討していくとのこと
・さらに施設を所管する区役所や局に統括責任者(ストックマネージャー)を設置し、保全の取り組みを強化
・積極的な資産活用を推進するため組織体制についても強化
・事業仕分け的な「横浜市事業評価会議」を開催し、市民、有識者、市会議員で構成
・宇都宮市では県の施設とも複合化が図れないか、協議を進めているとのこと
・横浜市でも県が施設を作る場合に市有地も無償貸付したり、その逆も進めているとのこと

組織の見直しは私たちも検討中ですし、県との複合化は私が強く意識している方針です。
ただ、県との複合化は県・市職員にとっては面倒ごとが増えるため、なかなか導入に向けては難しい局面があると認識しており、その辺りを宇都宮市長に伺ったところ、県と市の市長以下幹部クラスとの意見交換によって打ち出された方針で、お互いのトップダウンが無ければ進まないだろうとのことでした。県と市が別々に同種の施設を更新するのは県民・市民にとっては非常にもったいないことです。各市長とも何とか進めていきたいね、と話し合いました。

また、組織の見直しにあたっては横浜市の考えを聞いてみました。
横浜市としては、まず組織の見直しにあたっては現在各部署が持っている施設について共通の評価基準によって市全体としての統一的データを作る必要がある、そのためには技術的な評価ができる部門が新たな組織には存在しなければならない、まずはそこから始める、とのこと。
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2010年10月12日

税務事務強化:市税事務所がオープン

この日は朝から若葉区役所に移動し、東部市税事務所の開所セレモニーに出席。
6区役所に分散していた税務職員を東部・西部の2つの税務事務所に集約し、効率的・効果的な税務事務を確立し、更なる税収の確保を図るものです。各区役所には出張所を設けますので市民の方々にとっての利便性には影響ありません。
なお、今回の組織改正の効果として平年度ベースで徴収率0.5%、税額約10億円の増加を見込んでいます。

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2010年09月02日

第三セクター等改革推進債を活用し、土地開発公社を早期解散します

今日から代表質疑が始まりました。
平成21年度決算を軸に市の基本的姿勢を質疑するものです。
今日は自民党、民主党の代表質疑で、いずれも高所から質疑を頂きました。

その中で答弁したことの一つに土地開発公社の今年度末での解散があります。

●土地開発公社の塩漬けの土地をどうするかは大きな課題でした
土地開発公社は、主に政令市移行後の千葉市の急速な都市基盤整備の先兵として、市に成り代わり土地を先行取得することが主な役割でしたが、土地の下落により簿価と時価の差が大きく開き、債務超過に陥りました。
千葉市は公社の歴史的役割が終わったとして整理の方針を固め、この間、順次土地を買い戻してきたのですが、まだ簿価にして100億円以上の土地が公社に残っている上、その土地の当初の取得目的に再検討が必要なものも少なくなく、これ以上の公社の健全化にはさらなる取り組みが必要でした。

●国が用意したスキームを活用することで長期的にメリットが
そこで、国が平成21年度〜25年度までの期限付きで制度化した「第三セクター等改革推進債(通称:三セク債)」を活用し、公社の債務を全て引き取ってしまうことにしました。これにより公社の整理が早期に実現できるほか、利子などにおいて有利となります。
具体的には、今、公社は金融機関から借り入れをしていますが、これは市債と比べて利子が高く、かつ今は低金利ですが将来金利が上がった時にはさらに利子負担が重くなり、最終的には市が買い戻す際に市がその分も含めて負担をすることになります。それに比べ、三セク債は今の超低金利で金利を長期的に固定できる上、塩漬けになっていた土地の利活用も促進させることができます。また、この三セク債の返済費は国の特別交付税の算定式に含まれるため、国が一部を負担してくれることにもなります。

●実質公債費比率が高くなるという副作用が…
ただ、この手法には一つ難点がありました。
それは一時的に多額の市債を発行することとなり、毎年度の公債費(市債の償還費)が上がり、財政の硬直化が進むこと、特に三セク債は10年償還と償還年数が短かったため、実質公債費比率が早期健全化基準に近づくリスクがあることです。
早期健全化を図るために三セク債を使いたいのに財政指標が悪化するから使えないというのはおかしい、ということで、私は就任以来、国に対して10年償還ではなく20年・30年でもOKにして欲しいということを事務レベル・国会議員レベルなど様々なルートを通して国に要望してきました。千葉市以外にも同様の意見は様々な形で国に寄せられ、結果、三セク債は柔軟な適用が可能となりました。

そこで20年償還をベースに実質公債費比率の推移を推計したところ25%は超えないだろうということで、事務方の周到な準備検討の下、三セク債を活用した公社の解散の決断を下したところです。

実は土地開発公社の早期整理は脱・財政危機宣言の準備とともに、市長就任時に指示していた大きな案件の一つでした。ただ、こうした重たい案件は表に出せるレベルまで内部で詰まらない限り、ブログなどで紹介するわけにもいかず、今回ようやく解禁となった次第です。
ブログで「政策協議」と平たく書いているものの中には、このような財政再建策を始めとして、営々と職員とともに検討しているものがたくさんあります。市民の皆さまには適切なタイミングでお伝えしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
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2010年08月20日

平成21年度決算、連結ベースで赤字に

この日は朝から政策協議。
そして監査事務局から平成21年度決算・基金運用状況・健全化判断比率などに対する審査意見を聞きました。平成21年度予算は前市政において編成され、脱・財政危機宣言のような強い姿勢ではなかったものの、財政健全化に向けた予算ではありました。将来負担比率というストックベースでは少しずつ数値は改善(それでも政令市ワースト1位です)していますが、借金返済のピークがまさに始まりつつあるため実質公債費比率のようなフローベースの指標はさらに悪化し、改善の傾向にある横浜市を抜いてこちらも政令市ワースト1位となっています。さらに国民健康保険の収支悪化によって、とうとう連結ベースでは赤字決算となりました。

今後の財政見通しですが、しばらくは今までの財政運営のツケを払う時期が続きますので、平成29年度までは借金返済のピークが続き、実質公債費比率も高止まりして財政運営は厳しい状況です。
ただし、今後は無理な借金をせずに着実に借金を返していきますので市債残高そのものは順調に減っていく見通しです。それに伴って将来負担比率も低減していきます。

千葉市は昨年10月に脱・財政危機宣言をして、大胆な事業の見直しや人件費の削減、他にも様々な財政再建策を打ちつつあります。このまま順調に対策を立て、毎年度予算を苦しみながらも工夫して編成し続けていけば、借金のピークが終わる平成29年度を待たずとも脱・財政危機宣言の解除をすることは不可能ではありません。そういう意味ではあと2,3年が正念場となるでしょう。

その後、緑町・黒砂地域の5自治会共同の自治会館の落成祝賀会に出席。
隣接する公民館とは役割分担をして地域の拠点となるよう、社会福祉協議会の事務室などを備えています。この地域の支えあいの拠点となることを期待しています。
市役所に戻って市幹部とのランチミーティング。将来的な懸案事項についてすりあわせを行いました。

午後からは正副議長・代表者会議。もう少しで始まる第3回定例会に提案する議案の説明やその他報告をさせて頂きました。さらに各種政策協議。
posted by 熊谷俊人 at 23:00| Comment(4) | TrackBack(0) | 財政・予算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

保育料などの徴収対策

昨日の日記で市営住宅の徴収対策について少し触れましたが、その他にも保育料などについても徴収対策を実施しています。

千葉市では子ども手当の支給開始4日前の6月7日に滞納世帯(1,049件)全てに対して「子ども手当の有効な使い方」として支払いを促す納付催告書を送付しました。その結果、6月末までに242件の連絡があり、6月分だけで1500万円(前年同月比17%増)の滞納保育料を徴収することができました。
子どもルームについても対象162件に電話をかけ、前年同月の約6倍の滞納回収をしています。

他にも口座振替の勧奨を窓口で行うなど、子ども手当を一つの契機として徴収率を向上させるための施策を積極的に展開してきました。その結果、7月分でも収納率・口座振替率ともに上昇しており、一定の効果をあげてきています。
もちろん、自治体にできることには限界があり、子ども手当から滞納分を自動的に徴収できるようにするなど、制度そのものを国が改善することが第一に求められます。
posted by 熊谷俊人 at 13:27| Comment(6) | TrackBack(0) | 財政・予算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月16日

明日から補助金の事業仕分けを行います

明日から事業仕分け第2弾として「補助金の適正化」の公開ヒアリングを実施します。
地域活動や市民団体の活動を活発にするため補助金は大事ですが、既得権益化しやすいものでもあるので常にその効果や必要性などの検証を行う必要があります。今回、補助金の適正化ガイドラインを定めた上で市民や外部評価員の意見等を踏まえ適正化を図りたいと思いますので、ご興味のある方はご参加ください。

期間は8月17日(火)~20日(金)、場所は中央コミュニティセンター8階です。(平日で大変申し訳ありません)

補助金の適正化について
 
posted by 熊谷俊人 at 15:49| Comment(1) | TrackBack(0) | 財政・予算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月09日

補助金見直し外部評価委員会議など

この日は朝から補助金見直し外部評価委員会議に出席。
他自治体と同様、千葉市も多くの団体に補助金を出していますが、補助金は既得権益化しやすく、チェックも十分ではないケースがあります。今回、外部の委員によって補助金の支出が妥当かどうか評価をして頂くことにしました。私からは「補助金の削減自体が目的ではなく、市民の税金である補助金が適切に支出されているか、団体側も適切に運用しているか、外部の目線でチェックすることで一定のルールや緊張感を持つことが目的」という趣旨を申し上げました。
7月14日に市ホームページなどにて評価の対象となる補助金を公表しますので、皆さまのご意見をよろしくお願いいたします。

補助金の見直しについて


その後は新基本計画策定本部会議に出席。
昨年からタウンミーティング、中高生座談会、市民ワークショップ、若手職員によるワーキングチームなどなど、考えられる限りの意見聴取を行ったうえでようやく素案が出来てきました。
今回は市幹部から様々な意見が出て、さらに練り直すこととなりました。近日中には皆さま方に素案をお示しし、市民意見募集を行いますので、よろしくお願いいたします。

千葉市新基本計画の策定について


午後からは今年度設置したばかりの千葉市ふるさとハローワーク(稲毛区役所内)を視察。
ハローワークと市の生活相談が一体となった期待の施設ですが、まだ周知不足のため利用がそれほどありません。今後、周知を強化していくことで雇用不安の解消を図っていきたいと思います。

この日は他にも平成22年度第1回千葉市国民保護協議会や各種政策協議など盛りだくさんでした。
posted by 熊谷俊人 at 23:00| Comment(1) | TrackBack(0) | 財政・予算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月22日

子どもと高齢者、それぞれどれだけの予算?

議会は一般質問に入り、この時期は議会に出席する以外にも質問の答弁調整もあり、殆ど他のことはできません。

一般質問の中で面白い質問がありました。
「よく国レベルで、子どもと高齢者にかかる予算が日本では圧倒的に高齢者に偏っているという指摘があるが、千葉市で見るとどうなのか?」というものです。
日本では政府による税の再配分で子育て世代が逆に負担増になるという先進国でも異例の国だとか、子どもと高齢者で7倍ほど予算が違うなど言われており、これが子ども手当導入の一つの要因になっていることは事実です。

ちなみに千葉市レベルでは

平成15年度決算ベースで
・高齢者:324億4700万円(一人当たり:25万円)
・子育て:166億1600万円(一人当たり:13万円)

平成22年度予算ベースで
・高齢者:456億8900万円(一人当たり:24万円)
・子育て:404億2700万円(一人当たり:30万円)

となっており、子育て施策が初めて高齢者施策を上回りました。(市単独だけではなく国費も含む)
これは子ども手当による部分が大きく、それを除くと子育て施策:226億4000万円(一人当たり:17万円)となり、依然として高齢者施策よりは少ない金額となります。
今後、高齢者は一気に増えていきますので、このままのペースでは500億、600億と一気に予算が増えていくことが予想されます。
posted by 熊谷俊人 at 09:38| Comment(3) | TrackBack(0) | 財政・予算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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